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2009年1月 6日 (火)

ROCKER

■「ROCKER ロッカー」 小野寺史宜 (ポプラ社)

ジャケ買いならぬ「表紙買い」ってのも、書籍の場合ありますよね。この本も、表紙の女の子のイラストを見た時に、「これは買いだな…」と直感的に思ったわけであります。著者も内容もまったく予備知識なしだったのですが。

ストーリーはこんな感じ。
「プチ不登校の女子高生・美実(16歳♀)といいかげん高校教師ギタリスト・永生(27歳♂)。元いとこ同士のふたりと、ロック部創設をもくろむ少年、同性しか愛せない女教師、突き進む女性総合格闘家…愛すべき人々が織り成す痛快かつ感動の物語。」(「BOOK」データベースより)

結果からいうと「表紙買い」大正解。最初から最後までおもしろくて一気読み。たぶん若い読者層を想定してると思うので、本当にどんどん読める感じなんだけど、決して内容や文章のレベルは低くない。だから大人にも十分読み応えがある作品ではないだろうか。
最初は、主人公たち(美実&永生)の「元いとこ」という微妙な関係やスパイスの効いたやりとりがとにかく楽しく、それが推進剤になって読み進んでいく。特に型破りな高校教師である永生のキャラクターはとても魅力的だ。
しかし、ストーリーが進むにつれて本当のテーマが浮かび上がってくる。非常に大まかに言ってしまうと、家族や仲間とのつながりによって成長する少女の物語…ということになるだろう。主人公たちの家庭はいずれも両親が離婚し、そのため美実と永生にも直接的な親戚関係はなくなっている(だから「元いとこ」なのだ)。そういう意味ではとても現代的な話である。しかし、その細い糸でつながれた永生に見守られることで、美実は自分のまわりに作っていた壁を少しずつ取り払っていくのである。
ちなみに、帯には「おれ、ギターを弾く。お前、歌う。そういうこと」…というフレーズが書かれている。これだけ見るとバンドをつくる話?…と思うだろうし、私自身もそういうのもおもしろいかも…と思って読み始めたところはあった。でも、これは本当に最後の方のエピソードだ。音楽に関する話はちょいちょい出てくるけど、バンド云々という物語ではない。そして、そうじゃないとしても全然問題ないと思えるくらいおもしろかった。著者の小野寺史宜氏。作品を読むのは初めてだったけど、上手いな~と感心させられた。こなれた文章、特に会話のテンポの良さは最高ではないだろうか。

ところで、映像化されたらどうなるだろう…と読みながら思わず脳内キャスティング。美実=仲里依紗、永生=松田龍平…なんてどうでしょう? (^v^)

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