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2010年5月 1日 (土)

17歳の肖像

■映画「17歳の肖像」 日比谷シャンテシネ

ゴールデンウィーク突入。ということでさっそく映画など見に行きました。前回、同じシャンテで「マイレージ、マイライフ」を見た時に予告編がかかってて知ったイギリス映画です。

ストーリーはこんな感じ。
「1961年、16歳のジェニー(キャリー・マリガン)は、ロンドン郊外の街で平凡で退屈な日々を送っている。父(アルフレッド・モリーナ)は成績優秀な娘をオックスフォード大学に進学させようと躍起になり、彼女はそのことに反発を覚えていた。そんなある日、彼女はデイヴィッド(ピーター・サースガード)という年上の男性と出会う…。」(シネマトゥデイ)

これはいい映画。主人公は高校生なんだけど、いわゆる青春映画的なテイストではなく、誰もが多かれ少なかれ経験している「若気の至り」という、ちょっとほろ苦い思い出をショートストーリーにした感じの作品である。
原題は「An Education」。直訳すれば「教育」で、確かに物語の中では学校で勉強することの意味、とりわけ人生にとって学問って何?というテーマが出てくる。でもそれだけではない。同時に「いい勉強になったよ」とか「高い授業料を払ったな」といった感じで使う、キツい経験をしたことによって大事なことを学んだ…という意味もここには含まれているのだと思う。
小悪党のデイヴィッドと出会ったことで、結果的にジェニーは散々な目にあう。しかし、この若気の至りの経験がなければ、彼女は一生の間ずっと、「アタシの人生って何て退屈なの…」と思いながら悶々と過ごすことになったかもしれないのだ。そういう意味では、やはり根底には教養小説的な若者の成長物語が流れており、最後は気持ちよく見終わることができるのである。

さて、ストーリー的にはそんな感じなのだけど、この作品は物語以外の部分にもいろいろと魅力が詰まっている映画ではないだろうか。
まず、主演のキャリー・マリガンがものすごくチャーミング。役の設定は16歳だけど、撮影時点で彼女はたぶん20歳を超えていたはず。だから、ぱっと見ると大人びた高校生なんだけど、ちょいワルな大人たちと遊びに行くシーンなんかでは逆に高校生らしい幼さが際立つ。もう一回見る機会があったら、アイドル映画的な目線で見ても十分満足できるだろう…と思うくらいだ。
さらに脇も全員キャラが立ちまくっている。見てるうちに一人一人のバックグラウンドが想像できてしまうくらいだ。特筆するとしたらお父さんかな。頑固オヤジのくせに悪党にはコロッと騙され、最後に娘に神妙に謝るシーンもいい。
そして、舞台となる1960年代初頭のロンドン。日本では昭和30年代に相当するわけで、いちおう戦勝国であり先進国でもあるとはいえ、まだまだ貧しかったんだなあ…という雰囲気がよく出ている。文化大国の隣国、フランスに対するコンプレックスなんかも、日本人にはあまりピンとこないところで、けっこう新鮮だった。時代的にはまもなくビートルズがデビューするわけだけど、そういう状態から一気に世界的なスターが登場して国中が盛り上がったんだろうな…というのもよく分かる感じである。当時のモードとか音楽もうまく使われていて、決して派手じゃないんだけど、そこはかとないオサレ感もかもしだしている。

(ラストでは女性ってやっぱしたたかだな~というオチがついてます)
Edu


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