音楽

2008年6月24日 (火)

幸せのものさし / 幸せの鐘

比較的最近、iTS(iTunes Store)で買った2曲。偶然ですが、どっちも「幸せ」がついてます。さて、これまでは、iTSで買った楽曲もパッケージ単位だったので、本館のCDレビューのページに感想を書いてたんだけど、1曲単位で買ったものはどうすればいいんだろう?…と迷った結果、とりあえずこちらにさくっと書いておくことにしました。これからは、こういうパターンも増えてくるだろうから、何か考えないといけないんですけどね。

■「幸せのものさし」 竹内まりや

ドラマ「Around40」の主題歌として流れてるのを聴いて、素直に「いいじゃない!」と欲しくなった曲。ただ、聴きたいのはこの1曲だけなのでCD買うのもな~と思ってたら閃きました。こういう時にiTSを使えばいいんだ!と。本当に便利ですね。(^v^)
さて、サウンドはアップテンポで小気味のいい正攻法なポップチューン。もはやJ-POP界では大ベテランに分類されてしまう竹内さんですが、ベテランだからってバラードばかりじゃないところがカッコいい。耳に残るおいしいメロディーラインとリッチなアレンジ。新しいテクニックなんて全然使わなくても、こんなに新鮮な曲が出来てしまうのね…と改めてうならされるんだけど、まあ同じことを若い人がやってもダメなんだろうな、とも思う。経験豊富な彼女だからこそ、曲にも歌にも味わいというのが出るわけであって…。
そんな気持ちいいサウンドに身を任せながら、もう一つ感じたのが、見事なまでの歌詞の巧みさだった。聴けばすぐ分かるんだけど、主題歌になっていた「Around40」というドラマの世界を本当に的確に表現している。40歳を前にして、自分の生き方これで良いのかな?と迷う女性たち。でも最後は、自分が幸せかどうかは自分が決める!…みたいな感じかな。ドラマはたぶん全体で10時間くらいあったと思うんだけど、同じことを竹内さんはわずか5分ほどの曲で語り切ってしまっている。自分のオリジナルな世界を提示するという本来のアーチストとしての曲づくりとはちょっと違うんだろうけど、これはこれで「職人芸」の極みといっていいのではないだろうか。本当に夫婦そろって素晴らしいです。
ただ、唯一この曲に文句があるとしたら、アレンジで引っ張りすぎ…つまり「長すぎる」のではないか。こういうポップス中のポップス的な曲こそ3分台で終わらせてほしかった気がするんだけどね。

■「幸せの鐘」 alan

alanの出身地である中国・四川省大地震の被災者に義援金を届ける…という目的のために配信されていた曲。ファンとしては普通に曲を買って、それがチャリティになるんだったら言うことなしだし、けっこう良い方法だなと思った。
曲は、世界の平安を願うストレートでシンプルなメッセージを歌ったバラード。勝手な推測だけど、2ndシングルの「ひとつ」と同時期にシングル候補曲としてつくられた中の1曲ではないか…という気がする。歌詞などのテーマも似てるし、中国風でエスニックな要素を感じさせた1stからJ-POP寄りのメロディーに変わったところなども共通している。やや小品的な印象はあるけど、これもいい曲ではないだろうか。
聴き所は、やはりalanのボーカルの素直さ、ひたむきさだろう。まったく何のケレンもない曲で、少しでも迷いがあっては歌えないこの曲を、彼女は強い意思を込めてしっかりと歌っている。災害に遭遇した人々に再び平穏な日々が訪れますように…というチャリティにふさわしい曲だと思う。

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2007年12月20日 (木)

ゴールデンベスト 山口百恵

■「GOLDEN☆BEST / PLAYBACK MOMOE part2」

先日読んだ「松田聖子と中森明菜」の本のせいで、ふいに山口百恵の曲を聴いてみたくなった。「たしかベストアルバムを持ってたよな…」とあちこち探して出てきたのがカセットテープ。1982年、つまり彼女が引退した2年後に出た「メモリアル」という3巻セットのベストである。

さっそくカセットデッキにセットしてみると…ん?音が出ないな。どうやら、この数年ほとんど起動することがなかったカセットデッキがお亡くなりになったみたい。テープが25年前のものなら、このデッキももう20年近く前に買ったものだし、寿命が来てもしかたないよな…。

そんなことがあると、よけいに聴きたくなるのが人情というもの。アマゾンなどで山口百恵のベストアルバムをいろいろと物色してみる。シングル、特に「横須賀ストーリー」以降の作品が網羅されていること、「歌い継がれてゆく歌のように」など、よく知られたアルバム収録曲やB面曲も入っていること…など条件を付けて探してみたんだけど、どれも一長一短でなかなか「コレ!」というのがないなぁ。

で、今日たまたま、近所のブックオフに行ってみたところ、百恵ベスト盤の中でも一番基本的な選曲と思われる「GOLDEN☆BEST / PLAYBACK MOMOE part2」(2枚組みCD・34曲収録)が出ていたので、すかさず購入。
これはデビュー曲「としごろ」から引退後の「一恵」まで、全シングルのA面曲が収められている…と言いたいところだけど、惜しいことに「謝肉祭」が入っていない。引退直前に発表した阿木・宇崎コンビの曲なので、なくてもいいというわけにはいくまい。また、シングル曲ではない「歌い継がれてゆく…」も当然入ってない。

が、基本的な曲はこれでまた聴けるようになった。さっそくiTunesにとりこむ。残りの曲はまた別のベスト盤を探すしかないか…。

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2007年11月30日 (金)

初音ミク ベストアルバムを選んでみた

ちょっと前に、ブログツールの「踊る初音ミク」を紹介しました。これ、ミクが踊るだけじゃなく、職人の皆さんが作ったオリジナル曲が50曲も聴けるミュージックプレイヤーでもあります。いい曲いっぱいだから、最近は外でも聴きたくて、iPodにとりこんで持ち歩いてるくらい。…となると、自然に好みの曲を選んでみたくなったりしますよね。

そんなわけで、「マイ・ベストアルバム」をセレクトしてみたのがこの15曲(54分34秒)。ポップ調の曲を中心に、アップテンポとミディアムをバランスよく…という感じですが、改めてそのレベルの高さに感心。インディーズクラスでなら(いやいやメジャーでも)、CDとして十分売り物になりそうなくらいの楽曲がそろってます。

1. みくみくにしてあげる♪
2. タイムリミット
3. 10月の雨
4. オアシス
5. an advance
6. celluloid
7. LALAWAY
8. Packaged
9. おさななじみ
10. Life of Melody
11. ハジメテノオト
12. トオイソラ
13. Chocolate☆Magic -ドキドキ大作戦-
14. White Letter
15. おしえて!だぁりん

オープニングはやっぱり「♪みっくみくにしてやんよ~」だよね~。このまま全曲解説したいくらいなんだけど、個人的にお気に入りベスト3は、「オアシス」「おさななじみ」「おしえて!だぁりん」かな。ロマンチックな歌詞とメロディーの調和がとれてる「オアシス」には本当に感動させられるし、南欧テイストな「おさななじみ」がかもしだす温かい郷愁、そしてアイドルポップスの典型みたいな「おしえて…」の完成度…。でも、他の曲もかなり甲乙つけがたいですよ。CDに焼いて自己満足的にリピート中。(^v^)

そして、各曲に共通してすごいなと思うのは、初音ミクのちょっと人工的なボーカルに似合う曲に仕上げてること。無理やり歌わせてる感じがなく、まさに「ボーカルの個性を引き出す、生かす曲づくり」ができているのです。ニコニコ動画を見てると、よく「プロのしわざ」なんてコメントがついてるけど、たしかにそうとしか思えない曲もあったりします。

初音ミクのために作られたオリジナルは、現在もどんどん数を増してて、130曲近く聴けるプレイヤーツールもあるくらい。ほとんどついていけない勢いなんだけど、確かにこれは日本の音楽シーンの裾野の広さ、層の厚さを証明する出来事にちがいないと思います。

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2007年1月 7日 (日)

2006年CDレビューまとめ

遅くなりましたが、2006年のCDレビューをまとめて振り返ってみたいと思います。

レビュー総数は105枚。1ヵ月9枚弱…ということで、週2枚のペースかな。その中で最高に気に入った!という「三ツ星」評価をつけたのが、以下の13枚でした。(レビュー順)

「エビテン1」 Evita Temptations
「いつも笑っていられるように」 植村花菜
「桜の花びらたち」 AKB48(シングル)
「KEY」 ナチュラル ハイ
「心の力 / お家へ帰ろう」 rain book(シングル)
「ともだち」 toi teens !?
「FROM ME TO YOU」 YUI
「ずっとずっと…」 TIA(シングル)
「この星の鼓動」 川江美奈子
「Piece」 山本朝海(シングル)
「君を想う」 奥田美和子
「Blue Bird」 坂本麗衣
「シャングリラ」 チャットモンチー(シングル)

※これはレビューを書いたのが2006年ということで、リリース自体は2005年の盤も何枚か含まれてると思います。
13枚中シングルは5枚…と、やはりアルバムの方がインパクトありますね。また半分以上の7作が、いわゆるソロシンガー。このへんの好みは不変って感じでしょうか。
また、三ツ星はつけなかったけど、実はけっこう好きだったという作品をワイルドカード的にあげるなら、以下の3作かな。

「Joyful」 星村麻衣
「打ち上げ花火」 榎本くるみ(シングル)
「カタルシス」 the sad sad planet

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2006年12月23日 (土)

ディズニー・ベスト

珍しく洋楽CDを買ってきました。「ディズニー・ベスト」。ちょっと前に、アラン・メンケンのベストコレクションがないかな~と探したことがあって、その時は結局断念してたんだけど、今日たまたまこれを見つけて速攻で購入しました。
エイベックスからの2枚組で、なんと49曲収録(たっぷり2時間以上)。同じ曲目を日本語で歌ってる盤もあったけど、ここは迷わずオリジナルの英語版をチョイスです。
決してディズニーマニアなわけじゃないので、選曲がどの程度に「ベスト」なのか…は正直分からないんだけど、知ってる有名曲はかなり網羅してる感じかな。ライトファンにはほぼ文句ないラインナップのような気がする。
お目当てのアラン・メンケン曲も充実。「A WHOLE NEW WORLD(アラジン)」「BEAUTY AND THE BEAST(美女と野獣)」「IF I NEVER KNEW YOU(ポカホンタス)」「COLORS OF THE WIND(ポカホンタス)」「GO THE DISTANCE(ヘラクレス)」「SOMEDAY(ノートルダムの鐘)」「PART OF YOUR WORLD(リトル・マーメイド)」「UNDER THE SEA(リトル・マーメイド)」「KISS THE GIRL(リトル・マーメイド)」「TOPSY TURVY(ノートルダムの鐘)」…。これだけ入ってればかなり満足度はありますね。
もちろん、これ以外の曲もそうとう楽しめますよ。メンケンみたいなドラマチックなミュージカルナンバーだけじゃなく、フィル・コリンズやエルトン・ジョンをはじめとするコンテンポラリーな曲、そして今やスタンダードとなった往年の名曲の数々…。古い録音もそれなりに味があっていいよね。クリスマスは童心に帰ってディズニー漬けになりそうです。

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2006年12月12日 (火)

iTunes Store のギフト

友達が「iTunes Storeのコードが当たったけど、自分はいらないから…」と権利を譲ってくれた。「コード」というのは、好きな3曲をダウンロード購入できるという、まあちょっとしたギフトです。ありがたい! さっそく何がいいかな~と物色して、以下の3曲を落としてみました。

■「ハナミズキ/ 一青窈」
■「DAWN/ MEG」
■「さみしがり屋の言葉達/ 安藤裕子」

基本的に欲しいCDはどんどん買ってしまう方なんだけど、お金も保存スペースも無限にあるわけじゃないから、迷ったあげく買い逃してる…という盤(曲)も実はけっこうあったりします。この3曲いずれもそんな曲でした。

一青窈さんは、先日のよみうりランドのライブに行った縁もあって、記念に何か欲しいなと思って。本当は「蝉しぐれ」(映画)のイメージ曲になった「かざぐるま」があればよかったんだけど、iTunesにはまだ入ってない模様。結局、代表曲の「ハナミズキ」にしました。
MEGさんは、好きでずっとCDを買ってたアーチスト。でも、最近はポストカードとか個人的にはあまり要らないな…というオマケが多くて、それでスルーしてたんですよね。「DAWN」はゆったりした彼女にしては地味目な曲だけど、改めて聴くとけっこういい曲です。
そして安藤裕子さん。「さみしがり屋の言葉達」はタワーレコードの店頭で流されてるのを聴いて、けっこう気に入っていた。AORっていうか、アダルト・オリエンテッド・ポップス…みたいな雰囲気でいいなぁ。もう何度もリピートしてしまったよ。

曲を聴くと何か一言書きたくなるのがサガというもの。CDまるごとじゃないんで、ひとまずこっちに感想を書いておきます。(^v^)

それにしても、この3曲ギフトって意外に楽しいね。値段的にはせいぜい500円くらいなのに、「どの曲にしようか…」と選ぶ過程が思いのほか楽しい。音楽ファンの友達に何か軽いプレゼントを…という時に最適かも。コードの形式だとメールでも送れるしね。

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2006年6月 1日 (木)

初めてのiTunes Music Store

iTunesを導入して1年半後、ようやく初めての買い物をしました。

■Springs 「Springs Super Best」

実はこれ、ばつさんのブログで「平野綾」のCDを買った…という話を読んで、あちこちクリックしているうちにたどり着いた一品。彼女がメンバーの一員だったガールズ3Pユニットのベストアルバム(10曲収録)です。80年代を中心にしたアイドルポップスやJ-POPのカバー集で、何曲か試聴してるうちに欲しくなってしまったのでした。
ところが、リリースが2004年ということもあって店頭で買うのはほぼ無理な状態(実際タワーレコード新宿店なんかでも置いてなかった)。しかも、仮に現物があったとしても、これがあのやっかいな「CCCD」だったりするのである。
そこで iTunes Music Store。ここで買えば値段もほぼ半額(10曲で1500円)。在庫の有無も関係なし。…ということで、普段は「お皿派」の私もついにダウンロードしてみることになったのでした。

で、さっそく試みてみると、10曲ダウンロードするのにかかった時間は2~3分程度でしょうか。iTunesのデータベースにすとんと収まって、ほとんど何もする必要なし。すぐにiPodへの転送も可能。曲には歌詞などはついてこないけど、ジャケットの写真がいちおう一緒にダウンロードされるてくる。

というわけで、手元に現物CDが残らないという点を除けば、非常に使い勝手のいいシステムですね、これ。感心してます。これからはネット配信の時代だよなぁ。(^v^)

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2006年5月 7日 (日)

7 STARS

■「7 STARS」 Sugar (DVD)

これまでのプロモーションビデオを集めた1stDVD(7曲収録)。既発曲6曲のPV+日本未発表の韓国語で歌っている曲1曲の7曲だけ。メイキングとかオフショットみたいな特典映像関係は一切入ってないにもかかわらず、本編のPVの綺麗さだけで十分納得出来るレベルになっているのではないだろうか。

とにかく映像の美しさが印象的。ルックスの良いメンバーが4人、彼女たちを順番に映していくだけでも十分絵になる…というわけで、ストーリー的にはそれほど凝ったものはない。でも、実写とCGのバランスの良さ、奇抜さを狙わず清楚でキュートな雰囲気を生かしているところ…など、とても丁寧に作られているのが分かる。個人的には、幻想的な「Heartful」が一番好きかな。曲の良さをじゃましない「All my loving」もいい。逆に、唯一ストーリーを導入している「風と花束」はいまいち分かりにくい作品になっていたりする(これも映像はきれいなんだけどね)。制作を手がけてるのは、楽曲同様いずれも日本の制作スタッフ。リピート視聴に十分耐えるクオリティー。いいですよ。もう何回も見てしまってます。

ところで、現実的な話になると、彼女たちと売上規模が同じくらいのアーチストたちは、実はもっと低予算のPVでガマンさせられているケースが多いのではないだろうか。そう思うと、今後もこのレベルを維持していける可能性はけっこう微妙なのかも…。

Sugar

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2006年3月 4日 (土)

「toi teens !?」 …いいんじゃない?

昨日、CDを買ってきた「toi teens !?」(トイティーンズ)。名前の最後に「!?」がつくのが正しい表記みたいです。で、その続報。

気になったのでネットで情報を検索していたら、ちょっとびっくりしたことがあった。このグループのオリジナルメンバー(リーダー?)にして、リードボーカルの「Ayano」さん、実は以前、ソロデビューしていた「彩乃」さんと同一人物だったのです。
彩乃さんについては、彼女のデビュー曲「コナユキ」を Girls.Music でもレビューしています。
http://homepage3.nifty.com/show-m/jp/cd64.htm

ちょうど2年前くらいですね。その当時彼女は15歳。ということは、現在は17歳…。レビューではけっこういい評価を書いてるし、確かに当時、何度もリピートして聴いていた記憶がある。そう思って「toi teens !?」のCDを聴くと、確かにあの彩乃さんの声だ。クレジットを見ると、オリジナル曲は、作詞・作曲とも彼女がしている。ソロの時から、曲が自作だったのも彼女の強みだった。

というわけで、ちょっとしたことなんだけど、因縁を感じて盛り上がってたりします。真剣に今度見に行きたいよ。イベントはいつ、どこであるのか? 公式サイトを見てもいまいち情報が分かりにくい…。うーむ。なんだかエンジンがかかってきたぞ~。(^v^;;


■追記;どうやら3/5(日)に千葉でイベントやるみたいですね。千葉…小遠征になりますが、行ってみたい!

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2006年2月 2日 (木)

AKB48 「桜の花びらたち / Dear my teacher」

AKB48、ファンサイトも花ざかり。でも、意外とその音楽について言及してるものは少ない気がする。まあ、CDがリリースされたから、しだいに増えてくるんだろうけど…。ともかく、ここは音楽系サイトである「ガールズ・ドット・ミュージック」が、まずフォローしとかないとね。

「桜の花びらたち」
卒業をテーマにした美しいメロディーの曲。といっても、決してしんみりしてるわけではなく、これまでの思い出を振り返りながらも、未来への夢や希望を織り込んだとてもさわやかで元気の出るナンバーになっている。アレンジにも清々しさとトキメキ感があって、これを20人のほぼオールユニゾンで歌われると、分かってはいても抵抗出来ない、ガールズグループならでは華やかな魅力が全開。まさしく、AKB48の代表曲、テーマ曲と自信をもっていえる佳曲だろう。

この曲は、本当に「飽きのこない曲」でもあり、注意して聴いてみると、メロディーも歌詞もすごく正攻法で作られていることに気づく。「とっぴなもの」「同時代的なもの」が極力排除されているのだ(たとえば、「電話」は出てくるけど「携帯」も「メール」も出てこない)。それでいながら、「ありがち」になってないのは、まさにプロの仕事というべきなのだが、実は、これと同じような曲をもう一曲知っている。「川の流れのように」。秋元康氏が美空ひばりのために歌詞を書いた曲で、ひばりを回顧する番組などでは、まさに彼女のテーマ曲のように流れる曲だ。この曲も、歌詞、メロディーともに、きわめて普遍的なモチーフばかりで構成されている。美空ひばりという一代の歌手が歌ったのでなければ、「くさい」と言われかねないくらいに。しかし、この「川の流れのように」の成功によって、「あたりまえの曲がスタンダードになれば、それが一番強い」という教訓を、秋元氏は得たのではないだろうか。

かつて秋元氏が手がけたアイドルグループといえば、何と言ってもおニャン子クラブだが、その代表曲はデビュー曲でもあり、彼女たちのテーマ曲のように歌われた「セーラー服を脱がさないで」だ。しかし、この曲は今や完全に過去のものになってしまっている。ここから先は推測というか、憶測なのだけど、どうも彼は「セーラー服…」がおニャン子の代表曲になってしまったことを残念に思っている部分があるのではないだろうか。あれだけのブームを作ったのに、その代表曲が歌い継がれてないという事実。そして、なんとかアイドルで「川の流れのように」のように、いつまでも歌い継がれていく曲を作れないか…と考えた結果が、「桜の花びらたち」になったのではないかと思うのだ。

そんなふうに考えると、「桜の花びらたち」は中学校などの卒業式で歌われる卒業ソングの定番の地位を狙っているような気さえしてしまう。実際、最近は「仰げば尊し」などを歌わない学校も増えてきているらしい。かわりにポップ曲を歌ったりするのだそうだ。そんな時、「奇抜なもの」や「同時代的なもの」をほとんど排除している「桜の花びらたち」は、きっと受け入れられやすいだろう(おニャン子にも「じゃあね」という卒業ソングがあったけど、やはり卒業式本番で歌うとなると、ちょっとカジュアルすぎる)。また、大人数のオールユニゾンという形式も全員の合唱で歌いやすく、歌詞も個人的な思いではなく、仲間、友達に向けたものになっている。
案外、数年後あたりには、全国の中学校の卒業式(特に女子高など)では、この曲が普通に歌われている…というような状況になっているのかもしれない。


「Dear my teacher」
この曲は、実は「桜の花びらたち」と対になっている曲だ。カップリングだからという意味じゃないよ。

ぱっと聴いた感じはノリのよいダンスポップで、ファンの人気も高い曲。ちょっとオールドスタイルなディスコミュージックの雰囲気もあるし、合いの手も決めやすく、とにかく楽しいナンバーだ。
しかし、歌詞をよく聴くと、これがけっこうムラムラきちゃうような「先生を誘惑するイケナイ女子高生」のお話になっている。初体験の相手はあなたじゃなきゃイヤ…みたいな早熟な少女が主人公。またまたおニャン子で恐縮だけど、そっちでいえば「セーラー服…」や「およしになってねTeachaer」(これもティーチャーものでした)の系統だろう。昔から、秋元氏の頭の中にはあった路線である。

でも、さらによく聴いてみると、「こんなこと好きな相手に面と向かって言えるかな…」というくらいのセリフが並んでいる。まあ、毎回それを聴いてはムラムラしていた私だったが、ある時はたと気がついた。「そうか、これって実際には言葉に出来ない女の子のアタマの中の妄想なんだ!」。そういうことだったのだ。
彼女はきっと、見た目はおとなしく優等生(じゃなくても、ほとんど問題を起こしたりしないごく普通)の女子生徒なんだろう。教室の片隅から、好きな先生のことを目で追いながら、実は口には出来ない誘惑の言葉を100万通りも考えている。口には出来ないからこそ、その言葉はより刺激的にエスカレートしていく。彼女の頭の中でだけ…。だから、この歌詞に登場している先生は、まったく行動を起こさないで、彼女をヤキモキさせるのだ。ちょっと目が合っただけで、「え、この人って私に気があるのかなぁ」なんて勘違いしてしまう高校生くらいの女の子にありがちな現象。清楚でかわいらしい女の子だって、アタマの中は、ほら、エロで一杯!(^v^;;
このあたりの筆運びは秋元氏の独壇場だろう。意味深で奔放に思わせておいて、ちゃんと「最初の相手は…」というフレーズで、この子はまだ未体験ですよとフォローしている。かわいいところも残してあるのだ。

歌っているAKB48のメンバーは、全員黒髪で、衣装は制服。つまりとっても清楚なイメージで、まあ「桜の花びらたち」の主人公そのままという感じだろう。春。桜の花が舞い散る下で、卒業式を迎えた少女たちの涙…。なんとも美しい情景。私のようなガサツな人間でも思わずうっとりしてしまうのだけど、でも、その同じ少女たちの頭の中にはこういう面もあるんだよ…という秋元流のユーモアとシャレ、大袈裟にいえば人間観が出ている、この2曲の組み合わせかもしれない。

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